【5分でわかる!!】1歳児の発達過程

保育

全国の保育士の方、今日もお疲れ様です!保育士Cherrryです!

1歳児は0歳児の頃と比べると全身の筋肉が発達し運動能力がぐんと成長する時期です。つかまり立ちや伝い歩きもし始めるので行動範囲が広がりますます目が離せなくなりますね。また、指先が発達し少しずつ自分が思ったように動かせるようになり、少しずつ言葉を理解しやり取りが楽しくなってくる時期です。
本記事では1歳児の発達過程について【微細運動】【粗大運動】【言語・認知】【自己形成・社会性】の項目ごとにまとめてみました。

1歳〜1歳6ヶ月

【微細運動】

発達の特徴
・積み木を2、3個積み重ねる
・小さいものを穴に入れるなど目と手を協応させた細かい動きができるようになってくる
・親指と人差し指の指先で物をつまむ事ができる
・スプーンやシャベルですくう事ができる
・肘か肩を支点として往復させるようになぐり描きを楽しむ
遊びの例
・容器へ入れたり出したりする遊び(チェーン太い物細い物、長い物短い物など)
・手首を返す遊び(砂をすくう、お手玉や小さいボールをすくうなど)
・指先でつまんだり積んだりする遊び(型落とし、積み木、重ねコップなど)
・マジックテープや大きめのスナップボタンの付けはずし
配慮事項
・目と手の協応を高める遊びは大きな穴に短い物を入れるところから徐々に穴を小さくしたり入れるものを長くしたり細くしたりして難易度を上げていく
・ひとり遊びが満足できるまで楽しめるように空間の工夫や十分な玩具の数を用意しておく

【粗大運動】

発達の特徴
・一人で立つ、歩き始める(手の位置が肩の辺りから胸、腰の横とだんだん降りてくる)
・歩行が安定してくると行動範囲とともに興味が広がり探索活動が盛んになる
・少し高いところへよじ登る事ができる
・おしりをつかずにしゃがみ姿勢をとる事ができる
・階段を這い上がったり後方這いをして下りる事ができる
・箱車や押し箱などを押して歩く
遊びの例
・斜面や階段の上り下り
・壁面玩具を利用し立ったり座ったり姿勢を変えながら遊ぶ
・押し箱や箱車などを押して歩いたり跨いで出たり入ったりして遊ぶ
・爪先立ちになり高いところのものを触ろうとしたり向こう側に落としたりして遊ぶ
・四つ這いや高這いで進んで楽しむ
配慮事項
・行動範囲が広がり怪我が心配になるが、安全な中でたくさん歩く経験を保障していく
・歩き始めていても質の良い四つ這いを促すことで体幹を育てていけるようにする

【言語・認知】

発達の特徴
・指差し要求が多くなる
・一語文(名詞)を言う
・簡単な言葉と動作が結びつくようになる
遊びの例
・わらべうた遊び、手遊び
・絵本や写真を見る
配慮事項
・保育士と温かい言葉のやり取りを繰り返し、言語理解に繋げていく
・指差しや身振りで表現することができていたり、簡単な大人の言葉を理解していれば1歳6ヶ月頃から話し言葉が増えていく事が多い
・食べ物の絵を飾ったり動物の絵を飾ったりして身近な素材で言語獲得に繋げていく

【自己形成・社会性】

発達の特徴
・自我の芽生え
・自己欲求が高まり我を通そうとする
・変更を受け入れにくい
・友達の持っている物に関心を持つ
・同じ場所で並行遊びをする
遊びの例
・簡単な再現遊び
・人形へのお世話遊び
・わらべうた遊び
・友達と目を合わせ笑い合う
配慮事項
・自我が芽生えトラブルが増えるが、そうした経験を積みながらお互いの気持ちに気がつき、自己コントロールをすることを身につけていけるようになるので、保育士が解決するのではなく、子どもの気持ちに寄り添いながら一緒に解決策を考えていく
・子ども自身がイメージを持って楽しむ姿を温かく受け止め、再現遊びが充実していくようにする
・保育士を仲立ちとして友達の関係が広がっていくようにする

1歳6ヶ月から2歳

【微細運動】

発達の特徴
・ぐるぐるとなぐり描きができるようになる
・積み木を3個以上積み重ねる
・手首のコントロール力が育ちひねったり移し替える事ができる
・フックにかけたり外したりできる
・絵本を1ページずつめくる事ができる
遊びの例
・なぐり描き
・型はめ、棒通し
・フックにかけたり外したりして遊ぶ
・葉っぱをちぎる
・粘土遊びでちぎったり丸めたりする
・洗濯バサミではさむ
配慮事項
・発達は中心から末端へ進んでいくので腕は肩→肘→手首。手は手のひら→指でつかめるようになり、指は小指の方から発達が進んでいく
・フックかけは高さにも工夫をし難易度も変えていくと良い

【粗大運動】

発達の特徴
・歩行が安定してきて小走りができるようになる
・しゃがみ姿勢で遊ぶ事ができる
・斜面や凸凹道を歩いたり小さな段差の上り下りをする
・階段を一段ずつ足を揃えながら上り下りする
・股覗きができるようになる
遊びの例
・保育士と簡単な追いかけっこをして遊ぶ
・斜面や凸凹道や階段の上り下りをする
・少し高いところへのよじ登り
・四つ這いや高這いでくぐる、肋木渡りをする
配慮事項
・不安定なところをたくさん歩くことで体幹が育っていくのでたくさん経験できるようにする
・安全への対応を十分にした上で全身を使った動きを楽しめるようにする

【言語・認知】

発達の特徴
・大人の質問に指差しで答えたり理解し行動できる
・一語文で表現し、簡単な言葉で要求を伝える事ができる
・大人の言葉の模倣をしたり語尾だけを真似したりする
・友達の名前がわかり言える
・体の部位の名前や位置を認識する
・見立て遊びが活発になる
・語彙は30〜50語
遊びの例
・わらべうた遊び、手遊び
・絵本や絵カードなどを見ながら保育士とやり取りを楽しむ
・見た手遊びを大人と一緒にする
配慮事項
・2歳近くになると二語文が出始める。二語文を言えるようになるには動詞や要求語の獲得が必要
・生活の中で様々な言葉掛けをし発語を増やしていく
・発語がなくても大人の言う簡単な言葉を理解しているか子どもの反応をよく見る

【自己形成・社会性】

発達の特徴
・自分の遊んでいる物に執着が出てくる
・簡単な言いつけがわかる
・待っててねと言われると少しの間待つ事ができる
・自我が出てきてイヤ、ダメと拒否するようになる
遊びの例
・わらべうた遊び、手遊び
・模倣遊び、見立て遊び、再現遊び
配慮事項
・子ども同士が遊びの中で人間関係を結べるように保育士が仲立ちしていく
・子どもの要求を受け入れることと言いなりになるのには違いがあることを認識する
・自我が出てきてトラブルになる事があるが、まだ玩具を共有して遊ぶのは難しいので同じ種類の玩具を十分用意しておく

まとめ

1歳児の発達について【微細運動】【粗大運動】【言語・認知】【自己形成・社会性】の項目に分けてまとめてみました。発達は個々によって差がありますので当てはまらなくても焦る必要はありません。
〇〇ができる、できないといった見方では発達の本質を捉えることは難しいです。早くできれば良いということではなく、また遅いから悪いということでもなく、十分な質を備え、正しく獲得できているかを重視して日々の保育に活かしていただけたらと思います。

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